2008年5月4日、シンプソンズファンと声優さんの夢であるファン感謝祭が開催されました。
シンプソンズMOVIEの声優変更抗議活動から考えると信じられないほどの素晴らしい成果を実らせる事ができました。
シンプソンズファンクラブのブログでは今までの経緯も含めて以下の順番で詳しく報告をおこなっていきます。
・【序章】
・【会場】
・【そして当日】
・【開演!ファン感謝祭!】
・【ラジオドラマ】
・【キャスト登場】
・【大平透さん舞台挨拶】
・【上映会】
・【大平透さん大サイン会】
・【MOVIEクイズ大会】
・【ゲスト挨拶】
・【キャラクタークイズ】
・【バートのジャンケン大会】
・【大抽選会】
・【閉演の挨拶】
・【美術ギャラリー展示物】
・【ファンからのイラスト】
・【ボランティアスタッフ】
・【日本のシンプソンズのこれから】
【序章】
2007年の夏、声優変更の抗議から始まったファン活動。
同年12月、DVDでオリジナル声優が復帰する事が発表され、一般的には活動が終わったように思われていましたが、まだ半分の折り返し地点だったのです。
2007年10月26日、新宿にて大平透さんは私たちに熱い想いを語られました。
『ありがとうございました。皆さんへの感謝の気持ちを持ってDVDの録音に入ります。その代わりといっちゃあなんですが、私は一人一人に声かけて、出られる人間は全部に出てもらって皆さんとの感謝祭をしたいんです。 巨大なスクリーンにDVDを投射します!そして皆さんに見てもらい、握手会でもサイン会でも、なんでも、出来ることをそこでやります。それが私の願いです。どうぞそれを楽しみにしてください、それを言いたかったんです。皆さんに対して感謝の気持ちを表したいんだから、絶対にお金なんか取りません。もう、ギャラも一切なし! ですから、足だけ運んでくれて、そして、来られる人はみんな来てほしい!!』
(詳しくは「考える会のブログ」をご覧下さい。http://d.hatena.ne.jp/SERIZO/20071216)
かつて、大平透さんはアメリカで行われた『シンプソンズ・グローバル・ファンフェスタ(2000年)』に参加するために渡米(なんと自費!!)されたことがあり、アメリカにおけるシンプソンズの人気、制作者の作品に対する愛情、ファンの熱意を自ら体験されてきました。
そして、ファン・フェスタの会場で原作者のマット・グレーニング、米国のホーマー:ダン・カステラネッタと邂逅し、『日本のホーマー』と絶賛されました。きっとこの時から大平透さんは「いつか日本でも・・・」と思われていたのではないでしょうか?
ところが、残念ながらその願いは実現する事がなく歳月は流れ、2007年8月シンプソンズMOVIEの日本公開に際して、15年間演じ続けたホーマー役をまさかの交代という知らせを受けたのでした。この時、大平透さんはホーマー役を引退することを決めていたそうです。そして、交代の一因には、長い間、大平透さんを始めとするシンプソンズ声優さんやFOXに対して『吹替え声優への応援の声』を届けなかったファンにも責任があったのではないでしょうか?
大平透さんは応援してくれた「ファンへの感謝」と考えていらっしゃいましたが、私達は長年シンプソンズを演じ続けてくれた「声優の皆さんへの感謝」の為に、協力して『ファン感謝祭』を実現させていくことになったのです。
大平透さんとの打ち合わせFAXは200枚を超え(大平透さんは全て手書き!!)、司会・イベント立案などをシンプソンズ声優さんに総出で準備して頂き、ファンクラブは会場探し、機材準備、参加者(一般・ボランティア)の募集と連絡を受け持ち、シンプソンズ声優さんとファンが一体となり今回の感謝祭を作り上げていったのです。
【会場】
ファン感謝祭は東京都中野区の『なかのZERO』で行われました。
ファン感謝祭の一番の課題は会場探しでした。
『いつ?』『どこで?』『何人参加できる?』様々な問題がありました。なにしろ、ファンクラブには素人しかおらず、大掛かりなイベントの経験を持つ人間はいなかったのです。しかし、毎晩、全国のファンクラブメンバーと電話会議をおこなって会場を探し、奇跡的に5月4日に『なかのZERO』の予約を入れる事が出来たのです。
ゴールデンウィークならば遠方地のファンでも頑張れば参加できる!座席数550人ならば大いに盛り上がる人数だ!なにより、予約が取れた『なかのZERO』は一年先まで予約が一杯なのに、5月4日だけは奇跡的に空いている!!これは「ファン感謝祭」のために5本指の神さまが用意してくれたプレゼントなのだと信じ、本契約を結んだのでした。
イタリア製のスクリーンはタテ4m×ヨコ8m、客席からの距離が近いので映画館に引けをとらないド迫力!
PS3のブルーレイ・ディスクをコンポーネント接続でプロジェクターから投影すれば「35mmフィルム」と見紛うほどの画質でした。
『この会場ならば、シンプソンズファンのみんなが望むような感謝祭が実現できる!!』そう確信すると、夢はさらに大きく膨らんでいったのでした。
安全面を考慮して参加人数を500人に設定。遠方地からの参加者は準備に時間がかかるため、全員に先行当選連絡をして交通手段や宿泊先の予約が取れて本当に来れる人を招待。
しかも、遠方地からの参加者にはボランティア志願者が多く、北海道(2人)、山形県(1人)岩手県(1人)、石川県(1人)、長野県(1人)、滋賀県(1人)、大阪府(1人)、京都府(2人)、兵庫県(1人)、岡山県(1人)、福岡県(1人)まさに全国からシンプソンズファンが駆けつけてくれたのです。そして、関東近県からの応募者は定員を越え!あまりにも落選者が多いと可哀相なので募集を早めに締め切って抽選。キャンセルの連絡があればすべて繰り上げ連絡をおこない、厳選された500人のシンプソンズファンが『なかのZERO』に集結したのです。
【そして当日】
2008年5月4日、いよいよファン感謝祭当日!前日まで続いていた長雨もあがり、ひと安心。「天も今日の感謝祭を祝福していてくれる」などと勝手に思い込む。
まず、ボランティアスタッフが到着して会場設営を開始。夢のファン感謝祭、「シンプソンズファンの長い日」の始まりでです!!
つづいて、声優さん方がご来場。ひとり、また、ひとりとスプリングフィールドから「なかのZERO」にシンプソンズのキャラクターが集結してきます。
声優さんが勢ぞろいしたところで、ボランティアスタッフ全員もステージに集まってご挨拶&記念撮影。(全員が集まれたのはこの瞬間だけでした。)ボランティアスタッフから声優さんに「今日は我々ボランティアスタッフが皆さんをサポートさせていただきます、よろしくお願いいたします!」と挨拶し、会場にいる声優さんとボランティアスタッフ全員の心は感謝祭の成功に向けて一つになりました。
その間にも、会場の前ではこの日の為に全国から駆けつけたシンプソンズファンが長蛇の列を作っています。
みんな、シンプソンズのTシャツやグッズなどを手にして、開場を今や遅しと待ち構えています。
11:00受付開始!
受付エリアに進みます!
ここで、第一のサプライズ!!
なんと!シンプソンズMOVIE公開時にテレビでタイアップCMをしてくれたミスタードーナツさまから、先着120名のかたにプレゼントの提供がありました!!
また、受付のカウンターではシンプソンズのグッズを扱うアメリカントイショップJB(ジェイビー)さん、RPMさんからフライヤーを提供していただき、
受付からですでにお祭りムードで満々!参加者の期待は高鳴ります。
受付から入り口に向かうと、この日のためにリサ(神代知衣 さん)に書いてもらった「シンプソンズ ファン感謝祭」の看板がお出迎え!
看板の前ではファンの皆さんが記念撮影をしています!
看板の隣には感謝祭当日に貼るために特別に作ったポスター「シンプソンズMOVIE(オリジナル声優バージョン)」!
「G.Wロードショー」の文字、家族の表情にもご注目!
ホーマーの手もドーナツにかかりました!
(作成時に判明していた10人の声優さんのお名前が表記されてます)
そして、BLOG読者の方から送っていただいた応援ポスター「本物降臨」も展示されています!
そしてなかのZEROのホールに入ると、そこにはシンプソンズのグッズを携えた大勢のファンそしてファン!友人連れ、カップル、親子…子供から大人まで日本中から集まったシンプソンズファンが開演を待っていたのでした!
皆さん!今まで、こんなに多くのシンプソンズファンがいたことを知っていましたか!?
そうです、いるんです!!日本には北海道から九州まで、子供から大人まで、本当にたくさんの『シンプソンズを愛するファン』がいるのです!!
この『なかのZEROホール』にいるシンプソンズファンはそのことを証明したのです!!
【開演!ファン感謝祭!】
ファンがひしめき合う「なかのZEROホール」場内アナウンスが流れ、照明が暗くなる。
真っ暗なホール、静まり返る観客席・・・するとどこかで聞いたあのメロディーが!?
そうだ、あの音楽だ!クラスティーTVショーのテーマソングが流れてきたのだ!!
「ヘイ!ヘーイ!!クラスティーだよー!!今日はようこそー!!」
会場中にクラスティー(島田敏さん)の第一声が響き渡る!ファン感謝祭の幕が上がったのだ!!
会場には割れんばかりの拍手が鳴り響く!!!
「じつは、スプリングフィールドからこの会場に続々と仲間が向かっているんだ!そうそう、留守番電話にメッセージが入っているからちょっと聞いてくれい!!」
闇の中に留守番電話の発信音が響く、
「ピー」
「こちらウィガム!警備中の全警察官に告ぐ!会場で携帯電話を鳴らした奴は射殺してもかまわない!!今、携帯を覗き込んだ奴は全員逮捕だ!!」
拍手と大爆笑が沸き起こる!!
「ピー」
「フランダース家の長男ロッドです!うわぁ〜初めての日本だぁ〜見た事がない神様の家がいっぱい!教会は少ないけどいいところだよね?トッド?」
「うん!弟のドットです!日本の神様にもご挨拶できるんだ〜うれしいな〜」
「(ロッド&トッド)イェ〜イ!!」
「ピー」
「こちらルー(警察官)、署長にミスドのドーナツとCCレモンを買ってくるように言われています、少し遅れます、たまには自分で動けばいいのに・・・」
「ピー」
「ぼくイッチー!いま、スクラッチーを追いかけているところだよ!オノが上手い具合に命中したらスクラッチーを持って会場にいくからね〜!」
「ピー」
「あ〜俺、ネルソン! すまないな〜 エイッ! 今、ミルハウスをぶん殴っているところ!もうすぐで行けると思うからチョット待っててよ、ハーハァー!!」
「ピー」
「スミサーズです。社長、お出かけのお時間です。トイレでもお風呂でもご一緒させて頂きます。ウフフ・・・」
「ピー」
「(ラブジョイ牧師の妻)ヘレンです。教会で皆さんに献金していただいたお金のすべてを動物愛護団体に寄付してくるのでちょっと遅れます。」
「ピー」
「マージの姉のセルマだよ!! パティー?! マージたち遅いわね〜。それにしてもあの子、なんであんなデブ親父と結婚しちゃったんだろうね?いまからでも別の男を探せばいいのに!」
「ホント!セルマの言うとおりよ!!よりによって、なんであんなブ・タ・オ・ト・コと!?」
「ピー」
「レニーだよ〜ん!やっと原発の修理が終わった。あれ?缶入りTシャツだ?中から針金が!!あ〜目が〜目が〜!!」
次から次へと留守電メッセージが再生されるたびに、会場は大爆笑と拍手の嵐である!!
なんと、この留守電メッセージ!ステージのソデで声優さんが『生』で演じていらっしゃるのだ!!ステージのソデで声優さんが入れ替わり立ち代り次々に「声の演技」を披露していく!!この時、そのシーンを横で見ていたボランティアスタッフは「シンプソンズのアフレコシーンに立ち合えた!!」と興奮で身体が震えたそうです!客席からチラッと見えてた方はラッキーです!見たかったー!
そして、ホーマーたちは?
【ラジオドラマ】
ここからはなんと!!このファン感謝祭のためにリサ(神代知衣さん)が脚本を書き下ろし、大平さんの自宅スタジオで収録されたラジオドラマが放送されたのです!!
しかも、音響効果はブロードメディア・スタジオ(シンプソンズの日本語版制作や音響効果などの製作会社)による本格的なもの!
この日一回限りの放送のために!どれだけ豪華なんでしょうか!
ストーリー:スプリングフィールドからはるばる日本にやってきたシンプソンズ一家
車で『なかのZERO』に向かう一家は渋滞に巻き込まれてしまい、いつもの調子で大騒ぎに!
真っ暗な舞台にピンスポットが当てられ、車に乗ってるシンプソン一家のイラストが現れます。
黒子がそれを引っくり返すと、「絵は出ナイヨ!D'oh!」の文字が。
黒子が退場すると、やがて車のクラクションが聞こえてきます。 ここからは脳内で映像をイメージしましょう!
〜〜〜〜ラジオドラマ開始〜〜〜〜
ホーマー「ドーッ!また渋滞かっ!まーったく日本の道路ってぇのは、狭いし、車は多いし、あっこのやろ!また割り込んできた!クソー!」
バート「おやじ!後どれくらいで着くの?」
ホーマー「ン〜〜。もうちょっとだ」
バート「もうちょっとってどれくらいだよ?子供をナメんなよ!何時何分何十秒ー?!」
リサ「パパ!いつ着くのいつ着くのいつ着くの?!」
ホーマー「アアア〜!うるへー!バート!リサ!いいからおとなしく座ってろ!ハ〜、子供なんて産むんじゃなかった」
マージ「ホーマー!産んだのは私よ!?」
「チャップ!チャップ!」マギーもおしゃぶりを鳴らして抗議してます。
ホーマー「マギー、ドーナツとって」
マージ「ホーマー!あなたこれで38個めよ!」
ホーマー「そのピンクのやつ!」
マージ「ン〜〜機内食4回も食べたのに、よくそんなに食べられるものねぇ!」
ホーマー「やっぱりドーナツはミスドがいちばんだよなー!」(笑い)(拍手)
バート&リサ「♪いいことあるぞ〜、ミスタードーナツ!!」(笑い)
バート「へへ、これだけやっときゃまたCMくるだろ」(爆笑&拍手)
リサ「CCレモンもドーナツにピッタリよ!」
ホーマー「(感動した様子で)ハ〜…なんてよく出来た子供たちなんだ・・・(食べてる音)ムグ、ムグムグ…」
マージ「ねえホーマー?あなた食べすぎじゃない?お腹がハンドルに食い込んでるけど…」
ホーマー「ドーッ!バート、ちょっとシートを後ろに下げるぞ! (シートを動かそうとしている音)ク、ク、クソーッ!」
バート「おやじ!これ以上むり!」
マージ「あら〜私たち、なかのZEROホールまで、無事にたどりつけるのかしら…」
リサ「もう!パパもママも、なにのんきなこと言ってるの! 今日は記念すべき第一回目のシンプソンズファン感謝祭なのよ!?」
バート「おやじ!おれ、運転代わるよ!」
ホーマー「なに言ってんだ!お前にはまだ無理だ!」
マージ「ホーマー!私、お腹押さえててあげるわ!うまく、ンンン折りたためるといいんだけど…」
ホーマー「イイイ、イデイデ、イデデ!マージ! デエ、アハハ!イヒヒアッハッハ!そこだめそこだめ!ウウギャアッハッハ! くすぐったい!いでー!ウヒヒフフフ、アハハ…」
〜〜〜〜ラジオドラマ終了〜〜〜〜
ファンのツボを押さえたストーリーは「さすが天才リサ!!」とため息が出るおもいです。そして、忘れてはならないのは、ラジオドラマの中でリサが言った「今日は記念すべき『第1回目』のシンプソンズ・ファン感謝祭なのよ!!」というセリフ!!『第1回目』ですよ?意味が分かりますか?今日のファン感謝祭は『1回目』なのです!!
なんて嬉しいセリフなのでしょうか!!会場中のファンにはリサのメッセージがちゃんと届いていましたよね?!リサ、ありがとう!!!
次回、【キャスト登場】へつづく!
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