・第2回→http://d.hatena.ne.jp/simpsons333/20121001
・第3回→http://d.hatena.ne.jp/simpsons333/20121010
・大平透さん秘蔵映像→http://d.hatena.ne.jp/simpsons333/20131020#p2
本日9月24日はホーマー・シンプソン役:大平透さんのお誕生日!
そして今年2012年は大平透さんが
1952年にデビューしてから60周年という記念すべき年です!!
そこで、3週に渡る特別企画として、我らがホーマー・シンプソン:大平透さんについて、ご本人から直接伺った話や本やインタビューなどを基に徹底的に研究してみようと思います。
大平透さんの経歴
・1929年9月24日生まれ
・1952年:クリスチャンの父親の勧めでオーディションを受け、キリスト教ラジオ「ルーテル・アワー」のアナウンサーでデビュー。アナウンサー講習会への参加や、大学での勉強と共に仕事を行う。
・1954年:フリーアナになり、ニッポン放送の制作プロデューサー兼アナウンサーとして活躍。
・1955年:TBS(当時のKRT)開局と共に同局が開設した放送劇団に倍率100倍のなか合格・入団、「まんが・スーパーマン(フライシャー・スタジオ制作)」でテレビ初の日本語吹替えを行う
・1956年:同じくTBS(KRT)で実写版TVドラマ「スーパーマン(主演:ジョージ・リーヴス)」がスタート。4年間放映。
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・1958年:TBS(KRT)の放送劇団が解散、フリーとなる。
・1961年:フジテレビ「恐妻天国(原始家族フリントストーン)」のフレッド役でシリアス路線からコメディ路線の新境地を開拓
シンプソンズにはフリントストーンネタが多く登場しており、シーズン4「モノレールの甘い罠」では、吹き替え版でも大平透さんがフリントストーンのテーマ曲の替え歌を熱唱しています!
・1963年:大平プロダクションを設立、同年、日本俳優連合の前身となる「協同組合日本放送芸能家協会」の創立メンバーとして参画。
・1966年:Pプロ「マグマ大使」の悪の帝王ゴア役で声優+スーツアクターの二役に挑戦。最終回2話では大平透さんがアナウンサー役として出演、続くPプロ作品「宇宙猿人ゴリvsスペクトルマン」では公害Gメン(後に怪獣Gメン)の倉田室長として出演した。
・1967年:フレッド役(「フリントストーン」)のコメディ演技が高く評価され、タツノコプロ「おらぁグズラだど」のグズラ役に出演、以後数多くのタツノコ作品に出演することになる。
同年、日本テレビで放送が開始された「スパイ大作戦」で指令のナレーターを務め、印象的なオープニング・ナレーションにより、以降ナレーター仕事やCMが激増する。
【1979 ウィルソン 10オール】
・1969年:タツノコプロ「ハクション大魔王」の魔王役が大ヒット。
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・1975年:東映「秘密戦隊ゴレンジャー」でナレーターを務め、以降数多くの東映特撮ヒーロー番組に出演(「超力戦隊オーレンジャー」では皇帝バッカスフンドとして出演)することになる。
「秘密戦隊ゴレンジャー」の次週予告で、なぞなぞを出題してちびっ子に大なぞなぞブームの火付け役となる。
・同年:FM愛知「FMバラエティー」内のコーナー「大平透の歌謡大作戦」のDJに。
↓1980年8月26日放送分
↓角川映画「メインテーマ」について語っているので1984年7月頃と思われる。
・1980年:協同組合日本放送芸能家協会が「日本俳優連合」に改称し理事として俳優声優の地位向上改善に尽力する。
・1982年:大平透声優ゼミナールを開校し後進の指導に教鞭をとる。
・1989年:「笑ゥせぇるすまん」喪黒福蔵役は当初別の声優が決まりかかっていたが、キャラクターの絵を見て「私の名前は喪黒福造・・・おーほっほっほ!」と演じてみせたところ大絶賛となり見事に喪黒福蔵の役を務めることになる。
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「スターウォーズ」3部作の吹き替え版VHS発売に際し、ダースベイダー役を担当。以降のTV放送版のほとんどと、ソフト版ではすべてでダースベイダー役で出演する。
↑左:米国のダース・ベイダー役声優:ジェームズ・アール・ジョーンズ、中央:ダース・ベイダー、右:日本のダース・ベイダー役声優:大平透さん。日米ダース・ベイダー声優がそっくりなのは偶然なのか?!フォースの導きなのか?!
(↑2010年10月10日の小布施ッションにゲスト出演した大平さん。ベイダーの中に入っているのも大平さんです!ご自身所有のボイスチェンジャー付ベイダーマスクに、手作りのマント!)
・1991年:日本テレビで「スパイ大作戦」の続編「新スパイ大作戦」が放送される。24年ぶりに本編の指令テープの吹き替えを担当。
そして2012年:第4回シンプソンズファン感謝祭では・・・
指令テープのパロディとして、こんな豪華なアナウンスをしていただきました!YOUTUBE初公開です!!
・1992年:WOWOW開局と同時にキラーコンテンツとしてスタートした「ザ・シンプソンズ」のホーマー・シンプソン役に!
シンプソンズの吹き替えキャストは全員オーディションであった中、大平さんのみ指名されてキャスティングされた。
・1994年:WOWOW「パパはグーフィー」、グーフィーのお隣さんにしてライバルのピート役で出演。以降放送されるTVシリーズや長編などでも引き続き担当(吹き替え演出はシンプソンズ同様、向山宏志氏)。
・2000年:米国ハリウッドで「ザ・シンプソンズ」放送10周年を記念して10月27日〜29日の3日間、開催された「ザ・シンプソンズ・グローバル・ファン・フェスト」に自腹で参加!原作者:マットグレーニングや米国ホーマー役:ダン・カステラネッタと邂逅。
「サントリー・C.C.レモン」のイメージキャラとしてシンプソンズが起用され、CMへホーマー役で出演。2001年には、世界的な広告賞「ニューヨーク・フェスティバル」AME部門で日本初のグランプリを受賞する大ヒットCMとなり、2003年まで放送される。
・2001年:ハクション大魔王のスピンオフ作品「よばれてとびでて!アクビちゃん」にハクション大魔王・おとたま校長役で出演。
・2004年:「ザ・シンプソンズ」の国内放送局がWOWOWからFOXチャンネルへ。引き続きホーマー役を担当!
「笑ゥせぇるすまん」で新人時代に脚本の一部を担当したアニメーション監督・大地丙太郎氏が担当する「十兵衛ちゃん2 -シベリア柳生の逆襲-」にお弟子さんと共に出演。
・2005年:「スターウォーズ エピソード3/シスの復讐」公開。ジョージ・ルーカスから「ダースベイダーの吹き替えはミスター・オオヒラだ!ミスター・オオヒラのダースベイダーが一番いい!」という指名があり、ダースベイダーの声を担当!(ルーカス・フィルムは吹き替えキャストが続投する場合でも、声が変わっていないかどうかのオーディションをするほどであり、これはかなり異例のことと言える)
・2006年:アクビちゃんに続くハクション大魔王スピンオフ作品「アクビガール」アバンナレーションで参加。10月には吹き替え50周年記念パーティーで司会を担当。
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・2007年:第1回声優アワード功労賞を受賞。
同年8月15日、劇場版「ザ・シンプソンズMOVIE」の日本語吹替え声優がTV版吹替え陣から芸能人に変更になり、大平透さんは「もう、ホーマーはやらない!」と考えていたがファンによる熱烈なリクエストが起こり。、20世紀FOXホームエンターテイメントからの要望もありDVD版でホーマーとして復活することとなった。
映画版「ザ・シンプソンズ」声優変更を考える会のBLOG→http://d.hatena.ne.jp/SERIZO/20080125/p2
同年、11月ミスタードーナツのCMにもホーマー役で出演。
・2008年:「ザ・シンプソンズMOVIE」のDVD・Blu-ray発売とTV版吹替え声優陣復帰に感謝して「第1回シンプソンズファン感謝祭」を主催。応援してくれたファンに感謝を込めて来場者500人全員にサインを書いた。
・2009年:CM:「日産・キューブ」(犬役),「日本振興銀行」(ハクション大魔王役),「キリン氷結」(NA),「KINCO・ノロキンクリア」(NA)出演。
大地丙太郎氏が担当するアニメNHK教育(Eテレ)「おじゃる丸」・TBS「夢をかなえるゾウ」(「笑ゥせぇるすまん」が放送された「ギミア・ぶれいく」のリメイク版とも言える「キミハ・ブレイク」内で放送)にも出演。
・2010年:NTTドコモのCMにダースベイダー役で出演、渡辺謙・阿部サダヲ等と共演。2011年初旬まで放映される。
大平透さんのダースベイダーはSANKYO・GREEなどのテレビCMでも大活躍!
・2011年:花粉症対策広報CMやネットアニメにハクション大魔王役で出演。CM「サントリー・黒烏龍茶」喪黒福蔵役で出演、現在でも放送中。
サントリー黒烏龍茶のCMで大活躍中→http://www.suntory.co.jp/softdrink/kuro-oolong/cm/index.html
・2012年:タツノコプロ50周年記念作品「一発必中!デバンダー」で悪玉のボス・キングブル役で出演!
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同年8月、ルーカス・フィルム公認で発売されたスター・ウォーズ・カーナビにダース・ベイダー役声優として出演。
大平さんのダース・ベイダーの声で「反乱軍の秘密基地(目的地)は、この辺にあるはずだ!」と誘導してくれます!
スター・ウォーズ・カーナビ詳細→http://www.dinos.co.jp/tv/starwars/
大平透さんスーパーマン伝説!
大平さんが放送劇団に入団されたその年(1955年)の10月から、KRT(現・TBS)で放送開始となったのが、マックス・フライシャーによるアニメ「まんがスーパーマン」。これが日本の吹き替え第一号と言われている(アテレコ第一号は「テレビ坊やの冒険」、外画吹き替え第一号は「カーボーイ・Gメン」で、どちらも56年放送)。
当時、海外ドラマはNHKでは字幕版、日本テレビでは録音版で行われていたが、KRT(TBS)は動画と録音のタイミングにズレが生じることを嫌い”生放送を生吹替え”していた。このため、「まんがスーパーマン」には大平さんの吹替え音源が存在しない。
英語版OPはこちら
(ダイソーでもDVDとVHSは売っています。ただし、吹替えは大平透さんではありません。)
「まんがスーパーマン」はフライシャー・スタジオ:Fleischer Studios(後にフェイマス・スタジオ:Famous Studios)によるもので、「フライシャーのスーパーマン」の通称で呼ばれる。
「まんがスーパーマン」で大平さんは、クラーク・ケント、スーパーマン、編集長、ジミー・オルセン、ロイス・レーンという、レギュラーキャラだけでも5役を、しかも女性役まで生放送ですべて演じられた。
大平さんの記憶によると、日本に届いた「まんがスーパーマン」は全13話だったが、その中にはスーパーマンが日本軍と闘う話しが入っていたため放送を見合わせ、それを除く12話が放送された(これは「フライシャーのスーパーマン」が太平洋戦争まっただ中の1942制作であったため)。
【Japoteurs:新たな敵の出現 (1942)】
日本人のスパイがアメリカの爆撃機をハイジャックして東京に持ち帰るのをスーパーマンが阻止する話。
【Eleventh Hour:ギリギリの救出劇 (1942)】
日本の横浜(横須賀ではない)にある海軍基地に捕らえられたロイス・レーンを救うためスーパーマンが日本軍と闘うエピソード。軍艦を海に引きずり込んで沈めるシーンは圧巻。
「フライシャーのスーパーマン」について詳しくは→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3_%281940%E5%B9%B4%E4%BB%A3%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E6%98%A0%E7%94%BB%29
そして翌年の1956年(昭和31年)、実写版のドラマシリーズ「スーパーマンの冒険」(主演:ジョージ・リーヴス)が日本に上陸。「弾よりも早く、力は機関車よりも強く、高いビルディングもひとっ飛び!…」は、あまりにも有名なオープニングである。
アニメに続き、このドラマ版にもクラーク・ケント/スーパーマン役として大平さんが起用され、放送が開始されるや否や日本でも爆発的にヒット!最高視聴率74.2%を記録するおばけ番組になり、最終回が放送された1960年までスーパーマンフィーバーが続くことになる。この際には、大平さんが5役ということはなくなったが、もちろん生放送での吹き替えであった(番組の生CMでは、大平さん自らスーパーマンの仮装をして宣伝を行った)。
番組後期になると生放送から録音に切り替わるものの、技術面の問題とテープが高価であったため途中で切ることが出来ず、セリフをとちってしまった場合にはまた頭から撮り直し、という録音スタイルであった。
まだテレビが高価で一般庶民には手が出なかった時代、力道山の試合、金語楼劇場・おとらさん、そしてスーパーマンの時間には銭湯からお客が消え、駅前広場の街頭テレビは人で溢れかえり、ヒーローの活躍を皆で応援した。そんな大平さんのスーパーマンがあまりにピッタリであったため、田舎のおばあちゃんが「最近の外人さんは日本語が上手だね〜」と話していた、というエピソードが大平さんの耳にも入ってきたのだとか。また、スーパーマン役の俳優・ジョージ・リーヴスが突然亡くなった際には、大平さんの元に大量の弔電が届いたそうだ。
ここまでの大ヒット番組となったスーパーマン、本家でスーパーマンを演じた俳優ジョージ・リーヴス同様、大平さん自身もどこへ行ってもスーパーマンと言われ続けることに悩み、自分のこれから可能性を広げるために再放送の出演を断りスーパーマン役を自ら降板した。
【スーパーマンの危機(残念ながら吹替えは大平透さんではない)】
しかし、それがいわゆる声の出演が増えたキッカケでもあったそうで、後に大平さんは、素晴らしい作品にブチ当たることのできて物凄くラッキーであると語っている。
ドラマ版の放送が終了してから20年が経過した1978年(日本では1979年)には、クリストファー・リーブ主演による映画版「スーパーマン」が公開され、こちらも大ヒット!1983年の地上波放送(日曜洋画劇場)の際には、マーロン・ブランド演ずるスーパーマンの父:ジョー=エル役を大平さんが吹き替えされた。
また、1979年日本で劇場版「スーパーマン(主演クリストファー・リーブ)」公開時に、キングレコードから発売されたTVドラマ版「スーパーマン(ジョージ・リーブス)」のレコードには、大平さんが再びあのTV版のナレーションを吹き込んだ音声が収録されている。
↑内ジャケットにはインタビュー記事も!詳しくは「クラウドベース(スペクトラム基地)を作ろう」さまのブログをご覧下さい。→http://blog.livedoor.jp/godzitoraman/archives/1232427.html?1348686119#comment-form
第2回・4回シンプソンズファン感謝祭の際、大平さんの胸元には、お馴染みのスーパーマンマークのバッジが輝いていた。
このことからも分かるように、大平さんにとってのスーパーマンは特別な存在なのである。
大平透さん特集は次週も続きます!お楽しみに!
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