シンプソンズ・ファンクラブ・ブログ

「ザ・シンプソンズ」を日本で広めるために日本語吹替版のエピソードガイド、グッズを買えるお店の紹介、大平透さん使用のアフレコ台本の研究、等々を掲載しています。

訃報:シンプソンズ演出・監督(初代)春日正伸さんご急逝

2012年9月18日、長年にわたり海外映画・TVドラマの日本語吹替え演出を行ってこられた音響演出家の春日正伸さんがご急逝されました。享年80歳。

(画像は大平透さんの声優ゼミナールサイトからお借りしました)


春日正伸さんはシンプソンズが1992年に日本で初めてWOWOWで放送開始された時の立ち上げから参画されたシンプソンズ日本語版の初代演出監督でシンプソンズの父という存在でした。
シンプソンズの日本語吹替え版には春日正伸さんのご子息の春日一伸さんも演出監督として参画されています。


春日正伸さんは海外動画吹替え制作会社「ムービーテレビジョン」に在籍し、映画「荒野の用心棒」「ダーティーハリー」「13日の金曜日」「がんばれベアーズ」「ジャッキー・チェン作品」「Mr.Booシリーズ」「日曜洋画劇場(テレビ朝日)」「ゴールデン洋画劇場(フジテレビ)」等で、TVドラマでは「ララミー牧場」「L.A.ロー 七人の弁護士」等々、数え切れない海外映画・TVドラマなどの日本語吹替え版を制作をされてきました。その手がけた作品数の膨大さに驚かされます。


シンプソンズ立ち上げ時のご苦労はシンプソンズ元プロデューサーの橘田寿宏さんが第1回シンプソンズファン感謝祭でゲスト出演して語って下さいました。
『(ザ・シンプソンズは)アメリカの評判が非常に高かったので『クオリティーの高いアニメーションを目指そう!』として、「あり得ない!」というくらい、大平透さんをはじめとした一流の声優さんに参加をして頂きました。逆に私たち制作者としては、これだけの声優さん方に出演していただいて、変な作品は作れないということで、本当に緊張感を持って制作をしました。」』
(橘田寿宏さんのインタビューはコチラ→http://d.hatena.ne.jp/simpsons333/20080530#p1


シンプソンズが日本で放送を開始してから20年の長きに渡り、多くのファンの心を掴んで放さないのは、数多くの海外映画・TVドラマで培われた技術と経験で徹底的に品質を追求して頂いたお陰です。
春日正伸さん、ありがとうございました。ご冥福をお祈り申し上げます。


《参考HP》
・『アトリエうたまる 日本語吹替え版データベース』→http://fukikaemaniax.web.fc2.com/japanese-dub.html
・『吹き替え堂』→http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Spotlight/3836/dvd_tv.html
・『大平透声優ゼミナール』→http://www.ohirapro.com/seminar/semi_scene.html