シンプソンズ・ファンクラブ・ブログ

「ザ・シンプソンズ」を日本で広め、ファンのつながりを作るためにグッズを買えるお店の紹介やエピソードガイド、吹替キャストのみなさんとのイベントレポート等々を掲載しています。

シーズン4、第2話「マージという名の電車"A Streetcar Named Marge"」

シーズン4、第2話「マージという名の電車」"A Streetcar Named Marge" October 1, 1992

住民から募ったアマチュア俳優によるミュージカル公演が、スプリングフィールドで開催されるコトに。張り切ってオーディションに参加するマージだったが…
<以下、ネタバレになります>
・冒頭でシンプソンズ一家が観ているのは、毎年開催されているミス・アメリカコンテストのTV中継。各州から選抜された代表がコスプレ姿で登場しますが、ミス・サウスダコタのそれはラシュモア山の大統領の肖像。

そして、ミス・インディアナインディ500レースなどと、それぞれの土地の名物にちなんだものとなっています。

テネシー・ウィリアムズ作の『欲望という名の電車"A Streetcar Named Desire"』は1947年のブロードウェイでの初演以降、今なお広く上演されている戯曲。国内でも文学座をはじめとした多くの劇団により上演され、数年前には松尾スズキの企画・演出による公演が話題となりました。

欲望という名の電車 (新潮文庫)

欲望という名の電車 (新潮文庫)

1951年にはエリア・カザン監督により映画化されてもいます。

なお、権利関係で舞台をそのまま再現するコトが困難な関係上、基本設定はそのままにミュージカル化というアレンジが施されています。また、本エピソードの放映後の1998年には、アンドレ・プレヴィンによるオペラ版が上演されました。
プレヴィン/歌劇「欲望という名の電車」全曲

プレヴィン/歌劇「欲望という名の電車」全曲

  • アーティスト:レミング(ルネ),フトラル(エリザベス),ガイヤー(ジョセファ),フォルスト(ジュディス),ジルフリー(ロドニー),ロード(マシュー),グリフィ(アンソニー・ディーン),プレビン,プレビン(アンドレ),サンフランシスコ・オペラ管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1999/08/22
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・お馴染みの住民たちが次々に登場するオーディションシーンに流れる曲は、映画「オール・ザット・ジャズ"All That Jazz"」劇中の同様のシーン風。

・主役のブランチ役を希望するものの、一旦は落とされてしまうマージ。しかし、落胆しつつホーマーに電話する彼女のしょぼくれた姿を目にした演出家に、思いがけなく認められます。

・相手役のスタンリーに選ばれたのは、隣人のフランダース。人当たりの良い彼に激情をぶちまける演技がなかなか出来ないでいる、マージ。しかし、帰りが遅い!と文句を垂れながら稽古場に現れたホーマーの態度に切れ、彼をスタンリーに重ねるコトで迫真の名演技が誕生。

・稽古の期間中、マギーは演出家に紹介された託児所に預けられるコトとなります。その名称や抑圧的な経営者、さらに壁に貼られた標語などから、極端な選民的思想などを提唱した作家・思想家アイン・ランドを揶揄したギャグがそこそこに。そのせいで、放映後に関係者から問い合わせがあったのだとか。

あたかも家畜の如く扱われる状況を打破すべく、マギーを中心として立ち上がる子供たち。彼らの子気味良い“反乱”のバックに流れるのは、映画『大脱走"The Great Escape"』のテーマ。


マージを迎えにきたホーマーらが目にする、ミッションを達成した子供たちの、ある意味不気味な姿は、ヒッチコックの『鳥"The Birds"』を彷彿とさせます。


そして、託児所の前を通り過ぎるのは、そうアノ人!

・いよいよ公演の幕が上がります。オープニング曲の"Oh, Streetcar!"の詩が、舞台となるニューオーリンズの土地柄を大げさにこき下ろす内容であったせいで、現地のネット局から苦情が寄せられて、放映時期が他所よりも遅れたのだとか。

アメリカ国内のみならず、その後も全世界的に平等に喧嘩を売り続けるシンプソンズの真骨頂ココにあり、って感じですね。

なおこの曲は、以下のサウンドトラックCDに収録されています。・マージの好演も相まって、盛り上がる客席とは裏腹に一人落ち込むホーマー。果たして、その真意とは?