シンプソンズ・ファンクラブ・ブログ

「ザ・シンプソンズ」を日本で広めるために日本語吹替版のエピソードガイド、グッズを買えるお店の紹介、大平透さん使用のアフレコ台本の研究、等々を掲載しています。

シーズン3、第2話「リサの愛国心"Mr. Lisa Goes to Washington"」

シーズン3、第2話「リサの愛国心」"Mr. Lisa Goes to Washington"」September 26, 1991

試供品として送られてきた雑誌「リーディングダイジェスト」に掲載されていた、子供向けのエッセイコンテストに応募し、見事入選するリサ。そして決勝戦に参加するべく、ワシントンDCにやってきたシンプソンズ一家。
全て主催者持ちの首都観光を楽しむホーマーらとは対照的に、緊張で眠れずホテルを抜け出したリサは、偶然ある光景を目にしてしまう…
<以下、ネタバレになります>
・オリジナルサブタイトルは、フランク・キャプラ監督がジェームズ・スチュワートを主演に、民主主義の理想を描いた名作『スミス都へ行く"MR. SMITH GOES TO WASHINGTON"』のもじり。

・リーディングダイジェストは実在の雑誌リーダーズ・ダイジェスト"Reader's Digest"のパロディ。保守的な内容の家族向け雑誌で、かつては日本版も発行されていました。
・ホーマーがベッドでリーディングダイジェストを読むシーンがありますが、彼がメガネをかけるのはコレが初めて。
アメリカ合衆国の理念を讃えるというテーマに沿ったエッセイを書く為の霊感を授かるべく、スプリングフィールド森林公園に出かけたリサの目前に舞い降りる白頭鷲は、国章にも描かれているアメリカの国鳥。

シンプソンズ一家が実在の土地(ワシントンDC)に出かけるのは、このエピソードが初めて。
・一家が宿泊するホテルの外観は、ウォーターゲート事件の名前で知られる一大政治スキャンダルの舞台となったウォーターゲートビルそっくり。

この事件は『大統領の陰謀"ALL THE PRESIDENT'S MEN"』のタイトルで映画化されているのですが、こちらの映画では真実をあばくジャーナリスト役だったロバート・レッドフォードは、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー"CAPTAIN AMERICA: THE WINTER SOLDIER"』においては、この事件にヒントを得たと思しき政治的陰謀を企む政府高官を演じており、さらに同様にウォーターゲートビルに酷似した建物まで登場しています。

ホワイトハウスの見学ツアーに参加した一家が、入浴中のバーバラ・ブッシュ(当時のファーストレディ)に出くわすギャグがあります。放映後、彼女自身から寄せられたクレームの手紙に対して、マージによるお詫びという形式での返事が送られたそうです。

スミソニアン博物館でバートが勝手に乗り込んで遊ぶ飛行機は、チャールズ・リンドバーグが初の単独無着陸による大西洋横断を成し遂げた際に搭乗していた、スピリット・オブ・セントルイス

・悪徳業者による議員の買収工作の現場をリサが目撃してしまうシーンの舞台となる、女性運動家の記念館は架空のものですが、

ショックを受けた彼女が助言を得に訪れるのは、第16代大統領エイブラハム・リンカーン

および第3代大統領トーマス・ジェファーソンそれぞれの像が設置された記念館。

・政治の腐敗に幻滅したリサが、合衆国議会議事堂前で見たものは?

そしてエッセイコンテスト決勝戦での彼女の行動は、予想もせぬ大きな展開のきっかけとなり…
・なおコンテストの発表の幕間に、社会風刺ネタの弾き語りの余興が行われますが、そこで歌われるのが日米貿易不均衡を訴えるものというのが、時代を感じさせます。


<声の出演>

役名 お名前
ホーマー 大平透
マージ 一城みゆ希
バート 堀絢子
リサ 神代知衣
バーンズ 北村弘一
スミサーズ 目黒光祐
モー 稲葉実
バーニー 広瀬正志
トロイ 島田敏
ネルソン 安西正弘
レニー 朝戸鉄也
ロビイスト 辻親八
クロウリー 紗ゆり
トロング 真柴摩利
ジャスパー 青森伸
バーバラ 定岡小百合
ミネソタ少女 白石文子



<日本語版スタッフ>

役職 お名前
翻訳 徐賀世子
調整 栗林秀年
効果 関根正治
演出 春日一伸
プロデューサー 松岡紀之(WOWOW),小川眞紀子
録音 Studio Saurus
編集 ムービーテレビジョン・スタジオ
制作 ムービーテレビジョン



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