シンプソンズ・ファンクラブ・ブログ

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追悼:シンプソンズ制作総指揮/サム・サイモン氏

シンプソンズ制作総指揮者の1人、サム・サイモン氏が、2015年3月8日に急逝されました。


サム・サイモン…スタンフォード大在学中に新聞社の漫画作家としてデビュー、後にテレビの制作会社へ就職。脚本家として独立後、「タクシー」、「チアーズ」(サイドショーボブの原語版声優:ケルシー・グラマー主演のスピンオフ番組「そりゃないぜ!?フレジャー」は日本でも放送)等、多くのヒット作を生み出しました。

サム・サイモンという名前を聞いてピンとこない方でも、

お馴染みのスタッフクレジットには見覚えがあると思います。
上の画像の通り、シンプソンズの制作総指揮のスタッフは3名おり、原作者(キャラクターデザイン)である漫画家のマット・グレーニン、映画プロデューサー・監督としてヒット作を数多く生み出しているジェームズ・L・ブルックス、そしてもう1人がサム・サイモン

サイモン氏が実際に製作に関わっていたのは、番組立ち上げからシーズン4までではありますが、極悪非道だけどどこか憎めないバーンズ社長や、そんな彼を愛しすぎちゃっている秘書のスミサーズ、サボりまくるウィガム署長と仲間たち(ルー&エディ)に、どこか不思議なヒバート先生等々…番組には欠かせない個性あふれるキャラたちの"性格"の設定を数多く担当し、クリエーター仲間からもその才能を評されていました。
その後、シンプソンズの制作会社であるグレイシー・フィルムや、ジェームズ・L・ブルックスらと対立、シーズン4でスタッフを降板することになるものの、番組側もサイモン氏の功績を踏まえ、降板後も彼の名前をクレジットすることと、番組の利益の一部を支払うという条件で契約を交わしました。
以降、現在に至るまで、ボクサーのマネージャーをやったり、プレイメイトと結婚したと思ったらあっという間に離婚しちゃったり、シンプソンズキャラを地で行くような、いろいろアクティブな活動していたようです。
シンプソンズの基礎を作った重要なクリエーターであるサイモン氏のご冥福をお祈りするとともに、個性的すぎるキャラクターたちで私たちを楽しませてくれたことを心から感謝いたします。