シンプソンズ・ファンクラブ・ブログ

「ザ・シンプソンズ」を日本で広めるために日本語吹替版のエピソードガイド、グッズを買えるお店の紹介、大平透さん使用のアフレコ台本の研究、等々を掲載しています。

追悼・滝口順平さん、ありがとうございました。


シンプソンズファミリー5人の他に、「シンプソン」という名前がつく唯一のレギュラーキャラであり、あのホーマー・シンプソンの父親であるエイブじいちゃん。ボケて訳の分からないことを言っては周囲を困惑させたり、嘘か本当か分からないような昔話を話していたと思ったら直後に居眠り…などなど、個性的"すぎる"素晴らしいキャラクター。そんなエイブを、1992年の日本放送スタート時からシーズン14、そして「ザ・シンプソンズ MOVIE」まで、独自の個性的な言い回しで元々エイブというキャラが持っている魅力をさらにアップさせてくださった、滝口順平さん。エイブの他にも、シンプソンズだけで14年、海外ドラマやアニメなどで55年以上、たくさんのキャラたちを担当してこられました。


あるシンプソンズの吹き替え声優さんのお話によると滝口さんは、アドリブで面白くさせるのはもちろんのこと、台本に書いてあるそのままを演じられてもスタジオのみんなから笑いが起こる、そんなことが多くあったそうです。これは、やはり滝口さんのキャリアに裏打ちされた独自の間や口調が及ぼしているものであると強く感じます。今回、滝口さんの追悼としてご紹介しておりますシーズン2「黄昏」,シーズン7「ジイちゃんのお宝を守れ!」は、数あるエピソードの中でも特に滝口さんの幅広いテクニックが凝縮されているお話であると感じています。いつも通りのエイブじいちゃんから始まり、恋をしたり、悲しんだり、悩んだり、怒ったり、叫んだり、感動したり…滝口さんの味わい深いお芝居を堪能できることと思います。


また、同業者の方から歌もうまい!と評されることの多かった滝口さんは、シーズン2「黄昏」で歌も歌っておられます。こちらも名曲です。ぜひ、その素敵な歌声・歌詞にも注目してご覧ください。


ついこの間まで様々な番組でご活躍されていた滝口さん。当たり前のように聞いていた声がテレビから突然聞こえなくなってしまうことは大変悲しいことですが、ファンの心の中には今でも楽しいエイブが生き続けています。長い間、シンプソンズはもちろんのこと、たくさんのアニメ、映画、ラジオ、ナレーション等々…で幅広くご活躍され、楽しませてくださったことを心から感謝しております。ありがとうございました!!
心からご冥福をお祈りいたします。