シンプソンズ・ファンクラブ・ブログ

「ザ・シンプソンズ」を日本で広めるために日本語吹替版のエピソードガイド、グッズを買えるお店の紹介、大平透さん使用のアフレコ台本の研究、等々を掲載しています。

「字幕」か「吹替え」か?

SankeiBizのニュース
「広がる洋画の吹き替え上映 大人気3D、字幕版追いやる」
という記事が掲載されました。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100824/bsd1008240501001-n1.htm


吹替え派の意見
『配給各社によると、吹き替えはもともと、ファミリー向けアニメが中心だった。だが字幕について「速くて読み切れない」「面倒だ」との声もあり、最近はシネコンなどで字幕版と吹き替え版の両方を上映するケースが増えていた。さらに今年からは3D上映が本格化。立体映像に目を奪われ字幕が読みづらいとの声も多く、吹き替え版が一気に増えた。大手配給会社の営業担当者は「『吹き替えの方が客が入るから字幕版はいらない。両方は上映できない』と言う映画館が目立ってきた。3Dの普及で字幕版はますます減るだろう」と指摘する。』(ニュースから抜粋)


字幕派の意見
『「字幕の女王」と呼ばれる字幕翻訳家、戸田奈津子さんは「声は俳優の演技の大きな部分を占めるので、映画を楽しむには字幕が一番」とこだわる。欧米では外国映画の上映は吹き替えが中心で、日本の字幕上映をうらやむ映画製作者らも多い。』(ニュースから抜粋)


ニュースからも分かるように、市場は「吹替え版」を求めている意見が優勢であることがわかります。しかし、重要なのは「吹替え版」であれば誰でもいいという訳ではなく、「しっかりしたキャスティング」の「吹替え版」だということを忘れてはいけないとおもいます。


一概にタレント吹替えを否定はしません。ちゃんと役にあったキャスティングや優れた吹替えができるタレントさんもいるからです。
しかし、世間一般にタレント版が嫌われるのは、タレントの知名度だけに頼った安易なミス・キャスティングや低レベルな吹替えがあるからです。プロの声優ならありえないことだと思います。


映画は上映期間が短いため話題づくりのための「短期決戦」的なキャスティングにならざるを得ないかも知れませんが、テレビやDVD向けの海外ドラマ作品は「長期戦略」としてしっかりしたキャスティングを行ってほしいものです。


テレビで観るデジタル放送やDVDは字幕のON/OFF切り替えや音声切替えができるのですから、「字幕」「吹替え」を共存していってもらいたいですそれぞれが優れた文化なのですから。


FOXチャンネル20世紀FOXホームエンターテイメントは、声優さんが元気なうちにシンプソンズの日本語吹替え再開を検討してください。